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ドローン保険は必要?賠償責任保険と機体保険の違い、DJI無償付帯保険の登録と飛行許可申請での扱い【国交省の審査要領で解説】

ドローン保険は必要?賠償責任保険と機体保険の違い、DJI無償付帯保険の登録と飛行許可申請での扱い ドローン

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この記事の結論

  • 第三者への賠償に備える「賠償責任保険」が先です。総重量25kg以上は飛行許可申請の要件、25kg未満でも申請書に加入状況を書く欄があります。
  • DJI製の対象機なら、購入特典の賠償責任保険が1年間無償で付きます。ただし登録しないと補償されません。
  • DJI Care Refreshは機体の交換サービスで、賠償責任保険の代わりにはなりません。

ドローン保険は、第三者にけがをさせたり物を壊したりしたときの「賠償責任保険」と、自分の機体の損害を補う「機体保険」の2種類に分かれます。国土交通省の審査要領では、総重量25kg以上の機体は第三者賠償責任保険への加入が要件です。25kg未満は義務ではありませんが、申請書に加入状況を書く欄があります。国土交通省とDJI公式の資料(2026年10月22日確認)で確認できる範囲だけで、保険の違い・無償付帯の登録・申請書での扱いを整理します。

ドローン保険が必要な理由

国土交通省の事故報告資料では、令和5年度に事故65件・重大インシデント21件が報告されています。同資料は「人の死傷(重傷以上)」「第三者の所有する物件の損壊」などを事故に該当する事態として挙げています。賠償の相手は第三者なので、機体が安くても備えは別に要ります。

国土交通省も「飛行の際には、必ず加入中の保険の付保状況や有効期間をご確認ください」と案内しています。国家資格や機体登録と同じく、飛ばす前に済ませる手続きの1つです。

ドローン保険は第三者に備える賠償責任保険と自分の機体に備える機体保険の2種類。国交省の申請書に書くのは賠償責任保険

ドローン保険は2種類: 賠償責任保険と機体保険の違い

賠償責任保険は、ドローンの所有・使用・管理に起因して法律上の賠償責任を負った場合の損害を補償する保険です。項目は対人賠償・対物賠償・管理下財物損壊が基本です。守る相手は第三者で、自分の機体の修理費は対象になりません。国土交通省の申請書に記載するのもこの保険です。

機体保険は、自分の機体の損害を補う保険です。エアロエントリー公式ページの記載では、操作ミスによる破損・火災・落雷・水漏れ・水没・盗難に加え、機体の回収・捜索費用が対象です。保険金額は機体の新価(再調達価額)が基準で、保険料は保険金額に料率を掛けて決まります。水没などで機体を回収できない場合は支払われない、という条件も同ページに明記されています。

まず備えるべきは賠償責任保険です。機体保険は「機体の価格が高く、修理費を自分で持てない」ときに追加で検討します。

総重量25kg未満は保険加入が義務ではなく申請書に加入状況を記載、25kg以上は第三者賠償責任保険に加入していることが要件(2025年10月1日以降の新規申請)

国交省の飛行許可申請では保険をどう扱うか(25kg以上は要件)

国土交通省の「無人航空機の飛行に関する許可・承認の審査要領(カテゴリーⅡ飛行)」(令和8年9月29日最終改正)には、保険について次の記載があります。

総重量 25kg 以上の無人航空機を飛行させる場合には、第三者の負傷や交通障害等の不測の事態が発生した場合に十分な補償が可能となる第三者賠償責任保険に加入していること。

この要件は、国土交通省の案内によると、2025年10月1日以降に新たに提出する飛行許可・承認申請から適用されています。

一方、25kg未満の機体に加入の義務はありません。ただし、同じ審査要領に申請書の記載について次の指示があります。

無人航空機に係る第三者賠償責任保険への加入状況を把握するため、その保険の内容(加入状況、保険会社名、商品名、補償金額)を記載すること。

加入していない場合は「参考として賠償能力の有無等の情報を記載すること」とされ、申請書(様式1)には「加入していない→賠償能力 有/無」を選ぶ欄があります。つまり25kg未満でも、未加入であることは申請書に書くことになります。飛行許可申請のやり方は、DIPS 2.0の5ステップを含めて別記事にまとめています。

ドローン保険に加入する手順(4ステップ)

DJI製ドローンを新品で買った人を例に、無償付帯の登録から飛行前の確認までを4ステップで整理します。

DJI製を買ったら無償付帯の登録→有償の見積→DIPS 2.0で加入状況を入力→飛行前に有効期間を確認の4ステップ。登録しないと補償されない

ステップ1: DJI無償付帯の賠償責任保険を登録する

DJI公式サポートによると、DJI対象製品の購入特典として、第三者への賠償責任保険が1年間無償で付帯されます。制度名は「DJIドローン補償制度」で、取扱代理店はマーシュジャパン株式会社です。登録しないと補償されません。登録ページでお客様情報と機体情報を入力すると、登録日翌日の午前0時から補償が始まります。

支払限度額は、法人・個人事業主プランが対人賠償1億円(1名・1事故)、対物賠償5,000万円(1事故)、管理下財物損壊5,000万円(1事故)です。個人プランは対人賠償1億円です。対象は日本国内で購入した製品に限られ、機体(Aircraft)単品での購入、中古品・譲渡された機体・デモ機・海外版は対象外です。対象機種の一覧は新制度のページに載っていないため、自分の機体が登録できるかは登録ページで確認してください。

なお、旧窓口(エアロエントリー)のページには「無償保険の取扱代理店は変更となりました」とあります。旧手順の解説記事ではなく、DJI公式サポートの案内から登録ページへ進んでください。

ステップ2: 2年目以降やDJI以外の機体は有償の賠償責任保険を選ぶ

無償付帯は1年間です。登録ページでは2年目以降について「近日リリース予定のDJI賠償責任保険(有償)にお申込みください」と案内されています。執筆時点で金額が公開されている有償の賠償責任保険は次のとおりです。

有償の賠償責任保険はエアロエントリーのプランSで1億円が年4,200円・10億円が年12,100円、JUIDA会員向けは1億円が年5,000円から、DPAはライセンス付帯で最大2,000万円
  • エアロエントリー「DJI賠償責任保険」…上限を1事故1億円・5億円・10億円から選びます。公式ページの記載では、プランSの年間保険料(1台)は1億円が4,200円、10億円が12,100円、免責金額0円です。
  • JUIDA会員向け(三井住友海上版)…会員のみ。公式パンフレットの記載では、プランAの1億円で年5,000円からです。
  • DPAのライセンス付帯保険…公式ページの記載では、認定ライセンス保有者に自動で付き、最大2,000万円(業務利用は1,000万円)です。

東京海上日動の「ドローン保険」は公式サイトの数値を確認できなかったため、金額を載せません。

ステップ3: DIPS 2.0の申請書に保険の加入状況を入力する

DIPS 2.0の申請書作成(機体・操縦者選択画面)に保険の欄があります。国土交通省のDIPS手引きによると、保険会社名・商品名・補償金額(対人・対物)を入力し、無制限の場合は「無制限」にチェックします。複数の保険に加入している場合は、保険会社名と商品名を列挙し、対人・対物ともに最も高い金額を記載します。DJI無償付帯は、保険会社名と商品名を登録後の加入者証(補償概要)で確認してから入力してください。

ステップ4: 飛行前に保険の有効期間を確認する

DJI無償付帯は登録日翌日の午前0時から1年間なので、終了日を控えておきます。エアロエントリーの有償保険は、保険料の着金またはカード決済の完了後に補償が始まります。申込みと同時に飛ばせるわけではありません。バッテリーの保管や技適の確認と同じく、飛行前チェックの1項目にしてください。

DJI製の新品を国内で買ったなら無償付帯を登録、DJI以外・中古・2年目以降は有償の賠償責任保険、機体の損害にも備えるなら機体保険を追加

ドローン保険の判断フロー: DJI製なら無償付帯の登録から

判断の起点は「DJI製の新品を国内で買ったか」です。該当するなら、まず無償付帯を登録し、1年後に有償へ切り替えます。DJI以外の機体や中古・譲渡の機体は無償付帯の対象外なので、最初から有償の賠償責任保険を検討します。自分の機体の損害にも備えたい場合は、賠償責任保険に機体保険を追加します。

Antigravity A1やHOVERAirには、無償の賠償責任保険の記載が公式ページにありません。Antigravity CareやHOVERCareは機体の交換サービスで、第三者への賠償は補償内容に含まれていません。HOVERCareの公式ページは除外事項に「Personal injury, property damage, or indirect losses.」(人身傷害・物損・間接損害)を挙げています。これらの機体で飛ばすなら、有償の賠償責任保険を別に用意してください。

DJI無償付帯の賠償責任保険は第三者への対人1億円・対物5,000万円、DJI Care Refreshは自分の機体の交換サービスで第三者賠償の記述なし。Neo 2は1年版2,640円

よくある失敗3つ

  • DJI Care Refreshを賠償責任保険だと思っている…DJI Care RefreshはDJI製品専用の有料オプションサービスで、衝突・水没・飛行紛失・経年劣化による機体の損害に交換で対応します。公式ページに第三者賠償の記述はありません。1年版は交換2回(飛行紛失1回まで)、2年版は4回で、ドローン製品はアクティベーションから96時間以内に購入します。DJI公式の価格表では、Neo 2の1年版が2,640円、2年版が4,620円です。
  • 登録せずに付帯されていると思っている…無償付帯は買っただけでは有効になりません。補償は登録日翌日の午前0時からなので、初飛行の前日までに登録を済ませます。
  • 中古・譲渡の機体で無償付帯を使おうとする…中古品(新古品を含む)・譲渡された機体・デモ機・海外版は対象外です。また、機体登録(100g以上)の要否と賠償の備えは別の話です。登録不要の100g未満ドローンでも、第三者にぶつかれば賠償の問題は起きます。

入門機にも無償付帯の賠償責任保険がある

DJI製ドローンには、購入特典として無償付帯の賠償責任保険があります。対象機種・条件は登録ページで確認してください。手のひらサイズのDJI Neo 2は151gなので機体登録が必要です。保険は機体の価格に関係なく備えるものなので、入門機でも登録ページを確認しておく価値があります。

入門向け
DJI Neo 2(151g・4K動画対応の手のひらサイズドローン)

DJI Neo 2
38,390円 税込・楽天DJI公式ストア(2026年9月1日時点)
  • 151g・100g以上なので機体登録が必要
  • 4K動画・被写体トラッキングに対応
  • 手のひらから発着できる軽量ドローン

まとめ

  • 賠償責任保険は第三者への賠償、機体保険は自分の機体の損害に備える保険です。先に備えるのは賠償責任保険です。
  • 国交省の審査要領では、総重量25kg以上は第三者賠償責任保険への加入が要件です(2025年10月1日以降の新規申請)。25kg未満は義務ではありませんが、申請書に加入状況・保険会社名・商品名・補償金額を書く欄があります。
  • DJI製の対象機なら無償付帯が1年間。登録しないと補償されず、補償は登録日翌日の午前0時から始まります。
  • DJI Care Refreshは機体の交換サービスで、賠償責任保険の代わりにはなりません。

DJI製の新品を国内で買ったなら、1年目は無償付帯の登録だけで足ります。DJI以外・中古・2年目以降なら、有償の賠償責任保険へ進んでください。

出典: 国土交通省「無人航空機の飛行に関する許可・承認の審査要領(カテゴリーⅡ飛行)」および保険加入に関する案内(PDF)、DJI公式サポート「DJIドローン補償制度」、DJIドローン補償制度 登録ページ、DJI Care Refresh 公式ページ、エアロエントリー・DPA 公式ページ(いずれも2026年10月22日確認)

カプ太のひとこと

カプ太
カプ太

「買ったら自動で保険が付いてる」と思って登録してない人、意外と多いんだよね。DJI製なら登録した翌日の0時から1年間はタダで守ってもらえるんだ。Care Refreshは機体を交換してくれるサービスで、人や物を壊したときの保険とは別物だから、そこだけは間違えないでね。

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